新型コロナが再び急増、何が違うの?感染対策最新版 2024年7月27日時点

新型コロナウイルスの感染者が再び急増しています。「第11波」と言われる今回のコロナウイルスは、これまでと何が違うのでしょうか?5類に移行したことで感染後の対応が変わっています。改めておさらいを!

新型コロナの第11波?感染力を増した変異株も風邪のような症状です

2024年7月に入り、新型コロナの新規感染者が増えています。新規感染者は10週連続で増え(※1)、みなさんの周りでも感染者が増えているのではないでしょうか。
今回の流行では、「KP.3」と呼ばれる感染力の強い(※2)変異株(変異株についてはこちら)が流行っています。感染した場合の症状は、発熱やのどの痛みといった風邪のような症状です。

感染したかなと思ったら各自で判断、行動を。感染しない、させない意識を大切に

新型コロナウイルス感染症は、国における位置づけがこれまでと変わりました。現在は、感染がわかったり、濃厚接触者であっても外出の自粛を求められるようなことがありません。個人の選択、判断に多くが委ねられています。

位置づけが変わっても、感染症であることには変わりません。感染しない、感染させない意識と、もし感染したかなと思ったら早く治すことが大切です。手洗い、マスク、消毒、換気といった基本の予防策のほか、流行している期間は「密閉・密集・密接」の三密を避けるといった行動は今も有効です。

外出の自粛や制限は個人の判断に委ねられていますが、厚労省では以下の情報を参考にするよう、呼びかけています(※3)。

  • 特に発症後5日間は他人に感染させるリスクが高いことから、発症日を0日目(無症状の場合は検体採取日を0日目)として5日間は外出を控える
  • 5日目に症状が続いていた場合は、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快して24時間程度が経過するまでは、外出を控え様子を見る

治療の公費負担は終了。医療費の1~3割は自己負担に

病院を受診し、新型コロナと診断された場合の対応も変わっています。現在は医療費の1~3割が自己負担となります。新型コロナウイルス感染症の治療薬のうち、軽症者向けの薬として、いくつかの飲み薬が承認されています。新型コロナウイルスに感染したら、誰もが投与を受ける必要があるものではありませんが、投与の要否については、医師の診断に従いましょう(※4)。

また、ワクチンは全額公費による接種は現在終了し、2024年4月以降の接種は原則有料となっています(※5)。詳細は厚労省のサイトで確認ができます。


厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について」をもとに作成

改めて基本の感染対策を!

変異株でも、感染症の基本的な感染予防策が有効です。石けんによる手洗いや消毒用アルコールの使用、家やオフィスなどの換気に気を付けましょう(※6)。

また、新型コロナワクチンの発症予防効果は時間が経過すると低下していきます(※7)。過去の接種記録を確認し、希望する方はワクチン接種を検討しましょう。2024年7月現在、新型コロナワクチンの接種は定期接種となり、65歳以上の方や60歳から64歳までの基礎疾患のある方は毎年秋冬に1回行うこととなっています。それ以外の方は、任意接種としてワクチンの接種を受けることができます(※8)。

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参考文献:
※1 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料(発生状況)2024年」
※2 東京大学医科学研究所の研究コンソーシアム「The Genotype to Phenotype Japan (G2P-Japan)」
※3 厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A」新型コロナウイルスに感染したら、どれくらいの期間、外出を控えればよいですか。
※4 厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A」新型コロナウイルスに感染したら、誰でも経口薬(ラゲブリオカプセル、パキロビッドパック、ゾコーバ錠)の投与を受けられますか。
※5 厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」 令和6年(2024年)4月以降の新型コロナワクチンの接種は有料となるのですか。
※6 厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A」変異株への個人の感染予防策について教えてください。
※7 厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」ワクチン接種後に新型コロナウイルスに感染することはありますか。
※8 厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」定期接種における新型コロナワクチンの接種は、どのような人が対象になりますか。スケジュールはどのようになりますか。

※2024年7月現在の情報を参考に作成しています。

作成:Health Amulet(ヘルスアミュレット)編集部