OUTLINE
日本で使うことができる新型コロナワクチンは3種類あります。それぞれに共通すること、違うことを改めて整理しましょう。
2つのタイプの新型コロナワクチン
このメッセージを書いている8月10日時点で、日本で利用可能な新型コロナワクチンは3種類あります。
- ファイザー社の「コミナティ」
- 武田薬品工業社の「COVID-19ワクチンモデルナ」(モデルナ社製)
- アストラゼネカ社の「バキスゼブリア」
どのワクチンも共通して、新型コロナウイルス感染症の発症予防が目的です。違いはワクチンのタイプ(作る技術)、接種の対象者、接種間隔などです。作る技術が違うため、効き目や安全性に違いがでたり、対象者や接種間隔が変わります(こちらの記事もご覧ください)。
日本で利用可能な新型コロナワクチンには2つのタイプ(作る技術)があります。一つがmRNA(メッセンジャーアールエヌエー)を使うワクチン、もう一つがウイルスベクターを使うワクチンです。ファイザー社、武田薬品工業社(モデルナ社)のワクチンがmRNAワクチン、アストラゼネカ社ワクチンがウイルスベクターワクチンです。
タンパク質の設計図を使うmRNAワクチン
mRNAとは「たんぱく質の設計図」の総称で、人の体の中にもある物質です。新型コロナウイルスの表面にあるたんぱく質(名札のようなものと考えてください。これをスパイクたんぱくと呼びます)の設計図に似たmRNAを作ってワクチンとして使います。
mRNAワクチンを体の中に入れる(ワクチンとして接種する)と、体の細胞(筋肉注射の場合は周りの筋肉の細胞)がこのmRNAを使って新型コロナウイルスの名札を作ります。体の免疫は、これを相手に新型コロナウイルスとの闘い方を覚え、抵抗力を鍛えるという仕掛けです。
mRNAは非常に脆いので、数時間のうちに壊れてなくなってしまいます。また、名札になる部分のたんぱく質の設計図だけを使うので、コロナウイルスの感染が起きることはありません。mRNAワクチンは新しいですが、研究は長く続けられてきたものです。今後は…
※この続きは新型コロナワクチン接種管理アプリ「Health Amulet」で読むことができます。
参考文献:
厚生労働省「第1回新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に関する自治体向け説明会 資料」
CDC「COVID-19 Vaccination」
※2021 年8 月現在の情報を参考に作成しています。
作成:Health Amulet編集部