徹底解説 基本の感染対策 -手洗いー

OUTLINE

新型コロナウイルスの感染予防は、手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つことが基本です。今回は、正しい手洗いのポイントとその効果についておさらいしましょう。

基本が大切、感染予防策

新型コロナウイルスの感染を防ぐには、とにかく手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つことが大切です。新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染で感染することはこちらの記事でもお伝えしました。接触感染を防ぐ、最も身近な方法が手洗いです。今回は普段なにげなく行っている手洗いの正しい方法と、その効果を詳しくお伝えします。

手洗いが重要な理由

接触感染は、病原体に触った手で目や鼻、口などを触ることで感染します。ウイルスがついた手を洗わずにそのままにしていると、顔の粘膜から病原体が入り込み、感染する可能性が高まるのです。この予防方法として重要なのが、手洗いやアルコール消毒です。

手洗い2回でウイルスが100万分の1に

森功次他 「感染症学雑誌」80:496-500、2006を元にHealth Amulet編集部作成

手洗いなしの状態と比べると、石鹸を使って10秒もみ洗い後、流水で15秒すすぐことでウイルスを1万分の1に、これを2回繰り返し洗うことで100万分の1に減らすことができます*1。厚生労働省が公開している「正しい手洗いの方法*2」では、以下のポイントが挙げられています。

  • 石鹸を使う
  • 1回15秒を2セット、30秒掛けて洗う
  • 指先や爪の間まで念入りにこする
  • 洗い残しが特に多い、指の間や付根まで良く洗う
  • 手首を洗うのも忘れずに
  • 洗った後は清潔なタオルで良く水分を拭き取って乾かす

​石鹸の効果は、ニューヨークタイムズ紙でウイルスに働く仕組みが取り上げられています*3。新型コロナウイルスは脂質やタンパク質でできた膜でおおわれています。石鹸の成分である界面活性剤がこの膜を分解するため、ウイルスの感染力がなくなるのです。

手洗いの5つのタイミング

手洗いのタイミングも重要です。外出先から帰ってきたときや食事の前など、以下の5つのタイミングを参考にこまめな手洗いを習慣にしましょう。

  • 公共の場所から帰ったとき
  • 咳やくしゃみ、鼻をかんだとき
  • ご飯を食べる前と後
  • 病気の人のケアをしたとき
  • 外にあるものを触ったとき
参考文献:

※1 厚生労働省 「新型コロナウイルス感染症の予防」
※2 厚生労働省 「正しい手洗いの方法」
※3 The New York Times「Why Soap Works」

※2021年1月現在の情報を参考に作成しています。

作成:Health Amulet編集部