コロナウイルスのワクチン、どうやって受けるの? 2021年1月17日時点 その3

OUTLINE

新型コロナウイルスのワクチン、日本ではいつからどのように接種が始まるのでしょうか?最新の情報をもとに、日本での接種の開始時期や優先順位、接種の際の注意点を解説します。

ワクチン、十分あるの?(2021年1月17日時点の情報)

日本の人口は約1.26億人(2020年12月時点)ですが、ワクチンは1.45億人分が確保されています*1。国はワクチンが国中に届くように、ワクチンを製造しているメーカーと契約や基本合意を済ませています。

契約済み

  • モデルナ社 5000万回分(2500万人分) 
  • アストラゼネカ社 1.2億回分(6000万人分)

基本合意済み

  • ファイザー社 1.2億回分(6000万人分)

​​このメッセージを書いている1月17日時点では、日本で最初に利用できるようになる可能性があるのはファイザー社のワクチンです(が、まだ国からは使って良いという承認が出ていません)。まだ正式な契約はされていませんが、国とファイザー社は2020年7月31日に基本合意を済ませており、2021年6月末までに1.2億回分のワクチンが供給される予定です。モデルナ社、アストラゼネカ社は、日本に対してまだ使用許可の申請を出していません。

ワクチンは私のところにも届くの?

一般の人向けの新型コロナワクチンの接種は、2021年4月頃の開始が見込まれています。ただし、ワクチン接種には優先順位を設ける予定となっています*2。国の計画では、まず医療従事者に優先的にワクチンを接種します(2021年2~3月頃の開始予定)。この数が計300万人程度とされています。次に優先されるのが65歳以上の高齢者です(2021年3~4月頃の開始予定)。3000~4000万人程度とされています。その他の方々は高齢者の後に接種が始まりますが、基礎疾患を持つ方が優先されることになりそうです。市町村から郵送されてくる接種券を待ちましょう(※(6月21日追記)職域接種などでは接種券が必要ではない場合もあります。ご確認ください)。

私の町にはいつ届くの?

ファイザー社のワクチンは、マイナス75℃±15℃で冷凍保存となっています。医療機関に運ぶ際にはドライアイス(マイナス80℃くらい)といっしょに凍らせたまま運ばれ、医療機関で溶かしてから使う予定となっています*3。このため、全国各地にワクチンを届けるためにはそれぞれの地域で冷凍庫の確保が必要です。

国は、すでにマイナス75℃の冷凍庫を1万台確保しています。2月末までに約1,500台、3月末までにさらに約1,800台を配布していく計画です。3月末には全ての市町村にこの冷凍庫が届くことになっています。これでワクチンが全国に届くようになります。

どの医療機関で接種できるの?

どの医療機関で接種できるようになるかは、まだ決まっていません。上記のように、医療機関はワクチンを受け取ったあと冷凍庫で保存する必要があります。このため、冷凍庫が設置される医療機関とそこからワクチンを受け取る(冷蔵で輸送)医療機関の、2つのタイプの医療機関で接種することになります。医療機関が決まったら、市町村から広報される予定となっています。医療機関へのワクチンの輸送は、その市町村でのワクチン接種予約状況によって調整されることになっています。